ケルムトとエルムト

神々がビフレストを渡るいっぽう、ケルムトとエルムトの川を徒渉するトール。ローランス・フレーリクによる。

ケルムト古ノルド語: Körmt)とエルムト古ノルド語: Örmt)は、北欧神話に登場するの名前である。名前の意味は、前者は「守り」[1]、後者は「支流(枝)に分かれるもの」[1]と考えられている。

解説

この川は、アース神族雷神トールが、ユグドラシルのそばの「裁きの場」に行くときに毎日渡っている。その際にはアース神の橋(ビフレスト[注釈 1])が炎を上げること、川の水が煮えることが語られている。

同節には「ケルラウグの2本の川」も語られている。この「Kerlaug」の意味は「行水」[1]と推定されている。

この出典は、『古エッダ』の『グリームニルの言葉』第29節である。それはまた『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第15章に引用されている。

脚注

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注釈

  1. ^ 『ギュルヴィたぶらかし』第15章において、この節の引用の後、ギュルヴィ王が「ビフレストの上で炎が燃えるのか?」と尋ねている。

出典

  1. ^ a b c 『エッダ 古代北欧歌謡集』60頁。

参考文献

  • V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
神々
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ミョルニルを象ったペンダント スウェーデンのスコーネ、1877年
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