ジェイン・オースティンの読書会

ポータル 文学
ポータル 文学

ジェイン・オースティンの読書会』(The Jane Austen Book Club)は、カレン・ジョイ・ファウラーの小説。2004年に発刊した。

アメリカで映画化され2007年に公開、日本では2008年4月12日にソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給で公開された。主要なキャラクターであるジョスリンとグリッグは、原作ではそれぞれ50代・40代であるが、映画では40代・30代の役者が演じている。それに応じて、他のキャラクターの年齢も改変が加えられている。また、原作では各登場人物の過去についての回想場面が多数挿入されているが、映画では省略されている。

あらすじ

さまざまな年齢・境遇の友人の女性たち5人は、ジェイン・オースティンの6冊の長編の読書会 (book discussion club) を企画する。そこに、SFオタクの男性も加わり……。

毎月オースティンを読んで議論しながら、彼女・彼らの人生にも様々な変化が訪れる。

登場人物(括弧内は主担当する小説)

ジョスリン(『エマ』)
大型犬リッジバックのブリーダーで、独身主義者。シルヴィアとは幼なじみの親友で、シルヴィアに夫を紹介した。
(原作での設定)50代前半。
(映画での設定)40歳の俳優が演じている。
プルーディー(原作では『マンスフィールド・パーク』、映画では『説得』)
フランス語教師。父親は不明で母一人に育てられた。既婚者だが夫とは趣味があわない。
(原作での設定)27歳。
(映画での設定)24歳の俳優が演じている。母親はマリファナ常習のヒッピー。
シルヴィア(原作では『説得』、映画では『マンスフィールド・パーク』)
司書。3人の子供を持つ母親。夫ダニエルに別離宣言を言われてしまう。
(原作での設定)50代前半。
(映画での設定)43歳の俳優が演じている。
バーナデット(『高慢と偏見』)
10代で初婚。その後、何度もの結婚歴を持つが現在は独身。夫の一人はフレッド・アステア映画のプロデューサーだった。読書会の母親的存在。
(原作での設定)67歳、現在は自分の服装に無頓着な人物。10代の頃はガールズ歌手グループの一員だった。
(映画での設定)57歳の俳優が演じている。
アレグラ(『分別と多感』)
シルヴィアの娘。同性愛者。手作りアクセサリーの販売をしている。エクストリームスポーツを密かに愛好。
(原作での設定)30歳。
(映画での設定)24歳の俳優が演じている。
グリッグ(『ノーサンガー・アビー』)
ジョスリンが誘った、読書会唯一の男性。姉が3人いる。熱狂的なSFファン。
(原作での設定)40代前半。かつてはITサポートをしていたが、ITバブルがはじけて、派遣社員として大学で働いている。
(映画での設定)32歳の俳優が演じている。大学のITサポートをしている。買ったばかりの一軒家で一人暮らしをしている。自動車を使わず、自転車で移動している。

日本語訳

  • 矢倉尚子訳『ジェイン・オースティンの読書会』(白水社、2006年2月)
  • 中野康司訳『ジェイン・オースティンの読書会』(ちくま文庫、2013年11月)

映画

ジェイン・オースティンの読書会
The Jane Austen Book Club
監督 ロビン・スウィコード
脚本 ロビン・スウィコード
原作 カレン・ジョイ・ファウラー
製作 ジョン・コーリー
ジュリー・リン
ダイアナ・ナッパー
製作総指揮 マーシャル・ローズ
音楽 アーロン・ジグマン
撮影 ジョン・トゥーン
編集 メリアン・ブランドン
製作会社 ジョン・コーリー・プロダクションズ
モッキンバード・ピクチャーズ
配給 アメリカ合衆国の旗 ソニー・ピクチャーズ クラシックス
日本の旗 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開 アメリカ合衆国の旗 2007年9月21日
日本の旗 2008年4月12日
上映時間 106分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 世界の旗 $7,163,566[1]
テンプレートを表示

キャスト

スタッフ

  • 監督/脚本:ロビン・スウィコード
  • 製作:ジョン・コーリー、ジュリー・リン、ダイアナ・ナッパー
  • 製作総指揮:マーシャル・ローズ
  • 撮影:ジョン・トゥーン
  • プロダクションデザイン:ラスティ・スミス
  • 衣装デザイン:ジョネッタ・ブーン
  • 編集:メリアン・ブランドン
  • 音楽:アーロン・ジグマン
  • 音楽監修:バークリー・K・グリグズ
  • 上映時間:105分

評価

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは116件のレビューで支持率は66%、平均点は6.10/10となった[2]Metacriticで28件のレビューを基に加重平均値が61/100となった[3]

参考文献

  1. ^ “The Jane Austen Book Club (2007)” (英語). Box Office Mojo. 2012年7月11日閲覧。
  2. ^ “The Jane Austen Book Club”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年9月5日閲覧。
  3. ^ “The Jane Austen Book Club Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年9月5日閲覧。

外部リンク

  • 白水社による情報ページ(日本語)
  • 映画関係
    • 公式ウェブサイト(日本語)
    • 公式ウェブサイト(英語)
    • Jane Austen Book Club, The - TCM Movie Database(英語)
    • The Jane Austen Book Club - Rotten Tomatoes(英語)
  • ジェイン・オースティンの読書会 - allcinema
  • ジェイン・オースティンの読書会 - KINENOTE
  • The Jane Austen Book Club - オールムービー(英語)
  • The Jane Austen Book Club - IMDb(英語)
分別と多感
 翻案作品
  • いつか晴れた日に(1995年の映画)
  • 分別と多感 (1981年のテレビドラマ)(英語版)
  • 分別と多感 (2008年のテレビドラマ)
高慢と偏見
 翻案作品
  • 高慢と偏見 (1940年の映画)
  • 高慢と偏見 (1995年のテレビドラマ)
  • プライドと偏見 (2005年の映画)
派生作品
マンスフィールド・パーク
 翻案作品
  • マンスフィールド・パーク (1983年のテレビドラマ)(英語版)
  • マンスフィールド・パーク (1999年の映画)(英語版)
  • マンスフィールド・パーク (2007年のテレビドラマ)(英語版)
『エマ』
 翻案作品
  • エマ (1972年のテレビドラマ)(英語版)
  • クルーレス(1995年の映画)
  • Emma エマ(1996年の映画)
  • エマ (1996年のテレビ映画)(英語版)
  • エマ 恋するキューピッド(英語版)(2009年のテレビドラマ)
  • EMMA エマ(2020年の映画)
ノーサンガー・アビー
 翻案作品
  • ノーサンガー・アビー (1986年のテレビドラマ)(英語版)
  • ノーサンガー・アビー (2007年のテレビドラマ)(英語版)
『説得』
 翻案作品
  • 説得 (1960年のテレビドラマ)(英語版)
  • 説得 (1971年のテレビドラマ)(英語版)
  • 待ち焦がれて (1995年のテレビドラマ)
  • 説得 (2007年のテレビドラマ)(英語版)
  • 説得 (2022年の映画)
派生作品
短編・習作
  • レディ・スーザン(英語版)
  • ワトソン一家(英語版)
  • サンディトン(英語版)
  • 美しきカサンドラ(英語版)
  • 愛と友情(英語版)
  • イングランドの歴史(英語版)
関連項目
カテゴリ カテゴリ
  • 表示
  • 編集