取り入れ

取り入れ(とりいれ、Introjectionドイツ語: Introjektion)とは、精神分析学の用語であり複数の意味を持つ。一般的には、周囲の取り巻く世界の行動、属性、他の断片などを、自身が再現しようとするプロセスと見なされる。取り入れは、投影の初期段階として記されている[1]防衛機制の一つであり「レベル2、未熟な防衛」に分類される[2]

類似の概念には、識別、組み込み(incorporation)、 内面化(Internalization)がある。たとえば友人が「ばかげている!」といった言動をよく使っていると、それを何度も聞いた人もその特性を拾い上げ、同じように真似をするようになる場合である。個人の境界線が弱い者は、防衛機制として取り入れを用いる傾向がある。

脚注

  1. ^ Malancharuvil JM (December 2004). “Projection, introjection, and projective identification: a reformulation”. Am J Psychoanal 64 (4): 375–82. doi:10.1007/s11231-004-4325-y. PMID 15577283. http://www.kluweronline.com/art.pdf?issn=0002-9548&volume=64&page=375. 
  2. ^ B.J.Kaplan; V.A.Sadock『カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5診断基準の臨床への展開』(3版)メディカルサイエンスインターナショナル、2016年5月31日、Chapt.4。ISBN 978-4895928526。 

関連項目

レベル1:病的
レベル2:未熟
レベル3:神経症的
  • 置き換え(英語版)
  • 解離
  • 分離(英語版)
  • 知性化(英語版)
  • 合理化
  • 反動形成
  • 反動形成
  • 退行
  • 抑圧
  • 打ち消し(英語版)
レベル4:成熟
  • 利他主義(愛他主義)
  • 予期(英語版)
  • ユーモア
  • 同一化(英語版)(同一視)
  • 昇華
  • 抑制(英語版)
他の機制
関連項目
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