白鷺

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春、水を張った田に飛来した白鷺(ダイサギ・成鳥夏羽)

白鷺、䳲[1](しらさぎ、はくろ、: egret[2])とは、ほぼ全身が白いサギ類の総称、またコサギ属の旧名である。種名ではないが、漢字表記は中国語でコサギを指す[3]日本ではダイサギチュウサギ・コサギ、およびまれに飛来するカラシラサギが該当する。時にアマサギ(冬羽は全体に白い)や、クロサギの白色型も加えられる[4]。目前の白鷺を同定するには、大きさや、くちばし、趾(あしゆび)の色、冠羽の有無などを手掛かりとする。

形態

よく目立ち、くちばし、頸、足が長い。成鳥は、雌雄とも繁殖期の前になると頭や背に飾り羽が生じる[2]

生態

シラサギ類の多くは渓流など清冽な水域には生息せず、富栄養化が進んだ水域に見られる。よく他の種類のサギたちと同じ個所に集まって営巣し繁殖する[5][6]。このサギ類の集団繁殖地(コロニー)は鷺山(さぎやま)と呼ばれる[7]

人間との関係

人間が耕運機で耕した後の畑の虫やミミズを捕食する白鷺(石垣島)2015年12月16日

集団営巣することから、糞、餌や雛の腐臭や鳴き声が、人にとって公害となることがある。

徳島県では1965年(昭和40年)10月より、白いサギ科の鳥の総称としての「しらさぎ」を県の鳥に制定している[8]

利用

コサギは後頭に冠羽があり、日本画のモチーフとして多用されてきた。

繁殖期の背の飾り羽はとても美しく、婦人用の帽子の飾り(エグレット:フランス語で白鷺の意)に多用されたが、現在は多くの国で規制の対象となっている[5]

ギャラリー

脚注

  1. ^ 『和漢音釈書言字考節用集』-、1717年。 
  2. ^ a b 藤岡正博「サギってどんな鳥」『BIRDER』第10巻第5号、文一総合出版、1996年5月、27-30頁。 
  3. ^ 中國野鳥圖鑑. 台北: 翠鳥文化事業有限公司出版. (1996). pp. 18-19. ISBN 957-99238-0-9 
  4. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典(ブリタニカ・ジャパン)
  5. ^ a b 日本大百科全書(ニッポニカ)(小学館)
  6. ^ 高野伸二 編『野鳥識別ハンドブック』(改訂版)日本野鳥の会、1983年、50-51頁。 
  7. ^ 「生を実感するサギ山」『BIRDER』第10巻第5号、文一総合出版、1996年5月、42-43頁。 
  8. ^ 徳島県のシンボル - 徳島県 2019年2月21日閲覧

関連項目

外部リンク

  • シラサギの見分け方
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