BABEL国際翻訳大賞

曖昧さ回避 この項目では、かつて株式会社バベルが主催していた賞について説明しています。2014年に始まった翻訳本についての賞については「日本翻訳大賞」をご覧ください。

BABEL国際翻訳大賞(バベルこくさいほんやくたいしょう)は、かつて株式会社バベル(バベルプレス)刊行の翻訳雑誌『翻訳の世界』が主催していた、翻訳本を対象とした文学賞。バベル翻訳奨励賞、日本翻訳大賞バベル翻訳大賞とも。

概要

1976年昭和51年)の『翻訳の世界』発刊とともに、日本と海外を結ぶ翻訳の普及と新人発掘を目指して「バベル翻訳奨励賞」が創設された。1991年平成3年)、同誌が実施していた「ベスト翻訳書アンケート」の集計結果により「バベル翻訳大賞」が創設され、ウンベルト・エーコ薔薇の名前』(河島英昭訳)が受賞した。1994年(平成4年)には賞全体を「バベル翻訳大賞」として再編・改称した。

2000年(平成12年)の『翻訳の世界』終刊でいったん休止、後進の『eとらんす』で2003年(平成15年)に再開したが、2005年(平成17年)の『eとらんす』の終刊により、賞も終了した。

  • バベル翻訳奨励賞:新人翻訳者登竜門としての賞。優秀賞受賞者が中心となって翻訳出版する権利が授与された。
  • 日本翻訳大賞:前年度の翻訳書の中で最優秀とされる作品を刊行した翻訳書・翻訳者に授与された。
  • BABEL新人賞:前年度の翻訳書の中で優秀とされる新人翻訳者に授与された。

主な受賞者・受賞作

日本翻訳大賞

第1回1991年翻訳の世界』2月号)

第2回1992年

第3回1993年『翻訳の世界』2月号)

第4回1994年『翻訳の世界』3月号)

第5回1995年『翻訳の世界』3月号)

第6回1996年『翻訳の世界』3月号、8月号)

第7回1997年『翻訳の世界』3月号)

第8回1998年『翻訳の世界』3月号)

第9回1999年『翻訳の世界』3月号)

賞を実施せず2000年『翻訳の世界』4月号)

賞を実施せず2001年『eとらんす』4月号)

賞を実施せず2002年『eとらんす』4月号)

第10回2003年『eとらんす』4月号)

第11回2004年『eとらんす』4月号、2005年1月号)

BABEL新人賞

  • 第01回(1991年) - 新人賞なし
  • 第02回(1992年) - 堀茂樹 アゴタ・クリストフ悪童日記』『ふたりの証拠』早川書房 芹澤恵 キース・ピーターソン『暗闇の終わり』『幻の終わり』創元推理文庫
  • 第03回(1993年) - 河野万里子 D・ハンドラー『フィッツジェラルドを目指した男』講談社文庫 渡辺佐智江 キャシー・アッカー『血みどろ臓物ハイスクール』白水社
  • 第04回(1994年) - 高橋恭美子 フェイ・ケラーマン『水の戒律』創元推理文庫
  • 第05回(1995年) - 鴻巣友季子 メグ・ファイルズ『メリディアン144』東京創元社
  • 第06回(1996年) - 栩木玲子 ラリイ・マキャフリイ『アヴァン・ポップ』(共訳、筑摩書房)、 渡辺了介、S. フライシュマン『ジンゴ・ジャンゴの冒険旅行』 (あかね書房)・ペギー・オルドリチ・キドウェル、ポール・E・セルージ 『目で見るデジタル計算の道具史―そろばんからパソコンまで』ジャストシステム
  • 第07回(1997年) - 池田真紀子 アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』角川書店
  • 第08回(1998年) - 古沢嘉通 イアン・マクドナルド『火星夜想曲』早川書房
  • 第09回(1999年) - 栗原百代 レイ・ワイア,ティム・テイト『なぜ少女ばかりねらったのか』草思社
  • 第10回(2003年) - 該当者なし
  • 第11回(2004年) - 鈴木仁子 W・G・ゼーバルト『アウステルリッツ(ゼーバルト・コレクション)』白水社

BABEL国際翻訳大賞以前の『翻訳の世界』ベスト翻訳書

1990年『翻訳の世界』2月号

脚注

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  1. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報より

参考文献

  • 『地球翻訳図書館―バベル・ライブラリー 2013』プロジェクトに寄せて バベルグループ代表 湯浅美代子
  • 『eとらんす』2003年4月号、「バベル翻訳賞の歩み」
  • 『eとらんす』2005年1月号、「バベル国際翻訳大賞10回の歩み」
  • バベルメンバーズ内『eとらんす』『翻訳の世界』バックナンバーPDF

外部リンク

  • e-翻訳堂書店6階 翻訳・語学参考書フロア (各種翻訳賞受賞者作品)
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